産後の1週間・1ヶ月健診って何する?持ち物や聞いた方がいいこと


出産を終えて退院した後、赤ちゃんとの生活が本格的にスタートします。授乳やおむつの交換、沐浴など赤ちゃんのお世話を日々行う中で、入院中とは違う不安や疑問も出てくると思います。


今回は退院後に行われる、産後の1週間健診と1ヶ月健診についてまとめています。


お母さんにとっても、赤ちゃんにとっても大切な時期の健診です。不安や疑問を解消できるよう、どんな健診なのか知っておきましょう。


◎産後の健診とは


ここでは産後の健診についてまとめています。

産後の健診は産婦健康診査と呼ばれ、多くは出産した医療機関で実施されます。


産後1~2週間程度の時期に1回と、産後1ヶ月の時期に1回、合わせて2回実施されることが多く、今回は産後1週間健診、1ヶ月健診として解説していきます。


産婦健康診査としては、お母さんの身体的な回復状況や授乳の状況、精神状態の把握が主な目的です。


産後1週間から産後1ヶ月の時期は産後うつが起こりやすい時期でもあるため、産後の健診は産後うつの予防や、虐待の予防として積極的に取り組む必要があり、各自治体で健診費用の助成も行われています。


◎健診の内容と持ち物


ここでは1週間健診と1ヶ月健診の内容と持ち物についてまとめています。


  • 1週間健診

  • 1ヶ月健診


それぞれ詳しく見ていきましょう。


[1週間健診]

1週間健診での主な健診内容を以下の表にまとめています。


 

主な健診内容

お母さん

体重、血圧、検尿、乳房の状態、母乳の分泌量、精神状態など

赤ちゃん

体重、黄疸、おへその状態、皮膚の状態、哺乳量、排泄の状態、睡眠の状態など


健診内容は出産時の状況や実施施設によって異なります。


問診で1日の授乳回数や赤ちゃんの排泄の回数を聞かれることもありますので、把握しておきましょう。


場合によっては授乳の様子を確認することもありますので、授乳しやすい服装で受診しましょう。


また、赤ちゃんは体重測定や診察などで服を脱ぎますので、脱ぎ着しやすい服で受診されることをお勧めします。


健診時に必要な持ち物は以下の表にまとめています。


1週間健診 持ち物リスト

母子手帳、お母さんの診察券(あれば赤ちゃんの診察券)、受診票(自治体の発行する助成券)、保険証、ナプキン、赤ちゃんのおむつ、おしりふき、おむつを入れる袋、授乳に必要なもの、着替えの予備、おくるみ、ガーゼハンカチ


季節によって赤ちゃんの服装は異なりますが、施設内は空調が効いていることが多いため、おくるみを持参して調整するとよいでしょう。


また、待ち時間が長くなる場合もありますので、お母さんの飲み物を準備しておくこともお勧めです。


[1ヶ月健診]

1ヶ月での主な健診内容を以下の表にまとめています。


 

主な健診内容

お母さん

体重、血圧、検尿、採血、乳房の状態、母乳の分泌量、子宮の状態、精神状態など

赤ちゃん

身体計測(体重、身長、頭囲、胸囲)、黄疸、斜頸、内臓の異常、心雑音、股関節脱臼、反射の有無、おへその状態、皮膚の状態、哺乳量、排泄の状態、睡眠の状態など


健診内容は出産時の状況や実施施設によって異なりますが、ほとんどの場合1週間健診よりも内容が多くなります。お母さんの診察では、採血や内診も行われることが多いです。


また、赤ちゃんの診察ではビタミンK2シロップの内服もありますので、授乳のタイミングに注意が必要です。どのタイミングで内服するのかはスタッフへ聞いておきましょう。


1週間健診と同様に、お母さんは授乳しやすい服装で、赤ちゃんは脱ぎ着しやすい服で受診するようにしましょう。


健診時に必要な持ち物は以下の表にまとめています。


1ヶ月健診 持ち物リスト

母子手帳、お母さんと赤ちゃんの診察券、乳児医療証、受診票(自治体の発行する助成券)、保険証、ナプキン、赤ちゃんのおむつ、おしりふき、おむつを入れる袋、授乳に必要なもの、着替えの予備、おくるみ、ガーゼハンカチ


持ち物は1週間健診とほとんど同じです。自治体から乳児医療証が届いている場合は忘れずに持参しましょう。


1週間健診と比べて内容が多いため、健診にかかる時間も長くなることが多いです。赤ちゃんのおむつは多めに準備しておきましょう。


◎健診で聞いた方がいいこと


ここでは1週間健診や1ヶ月健診で聞いた方がいいことについてまとめています。


1週間健診や1ヶ月健診では、実際に赤ちゃんと過ごしてみて感じた疑問や不安なことを医師や医療スタッフに聞いて、悩みを解消することも目的の一つです。


自信をもって育児を行っていけるよう、聞きたいことを事前にリストアップしておきましょう。


以下に1週間健診や1ヶ月健診での質問の一例を挙げています。医療機関によって対応が異なることもありますので、確認しておきましょう。


[お母さんのこと]

  • 母乳が出ているか

  • 乳房が痛い時やしこりができたらどうしたらよいか

  • 熱が出た時の受診の仕方

  • 会陰の傷の痛みや帝王切開の傷について

  • 産後ケアについて


[赤ちゃんのこと]

  • 体重が増えているか

  • 黄疸の状態

  • あせもや湿疹のケアについて

  • 母乳育児や混合栄養、ミルクについて

  • どんな症状が出たら受診するか

  • 予防接種について


1ヶ月健診で異常なしと判断されると、赤ちゃんは沐浴ではなく大人と一緒にお風呂に入ることができたり、お出かけや外気浴もできるようになったりします。


1日の過ごし方も変わってきますので、できることや控えた方が良いことも確認しておきましょう。


【何でも相談して大丈夫】


産後1週間、1ヶ月はお母さんの身体も回復途中で、慣れない育児に不安な時期です。入院中は気づかなかったことや、自宅に戻ってみて初めて直面する困り事もあります。


「こんなこと聞いていいのかな」と遠慮してしまうこともあると思いますが、せっかくの機会ですので何でも相談してください。


お母さんのことや赤ちゃんのことはもちろん、お父さんのこと、上の子のこと、何と言っていいかわからない不安感や漠然とした気持ちでも大丈夫です。


お母さんと赤ちゃんをサポートする産後の健診をぜひ有効に活用してください。


当院で分娩された方へ


赤ちゃんの体重測定


1ヶ月健診までは、赤ちゃんの体重を測りにいらしていただくことができます。母乳量を測定することもできます。

日中であれば、予約なしでご来院できます。(日曜祝日は事前にお電話をください。)


乳腺トラブルについて


授乳中の乳腺トラブル、授乳の相談は、当院に受診することができます。発熱がある場合は、事前にお電話ください。


松下産婦人科医院
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